自分が住んでいる地域でも、駒ケ岳という活火山があり過去にも小噴火をしていいる火山で
そのうち大噴火が起きるのではないかと、心配されている火山の一つです。
当然、その周辺に住んでいる人は噴火の災害について敏感になっています。
自治体などでも、説明会、パンフレットの作成などをして住民に周知することで
いざ!という時に備えているところではあります。
しかし、頭の中でその時は解っていても、実際に噴火が起きたときに、その説明会の事を思い出し
確実に行動できる人は何人いるでしょう?
自分も実際そうなったら、自身がありません。
自分に言い聞かせることが出来て、かつ皆さんにも再確認してもらえれば良いかと思います。
火山が噴火したらどのような事がおきるでしょう。
噴火による被害
大きな噴石、小さな噴石、火山灰、火山ガス、火砕流、溶岩流、冬場の噴火では融雪型火山泥流などが有ります。
これは、噴火してみなければ解りませんが、状況を想像すればある程度解るかのではないでしょうか。
自分の想像ですが
大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は噴火とともに起こりえる現象で
水蒸気噴火などは別と考えても良いかも知れませんが
そうでないある程度の規模の噴火となると避難するまでの時間的な余裕はほとんど無いと思います。
「噴火だー!」といって準備したところでほぼ間に合わないでしょう。
そういったことにならないように普段からの準備が必要となってきます。
そうなった時の対処法を確認してみます
冷たいような事を言うようですが、災害から身を守るのは自分自身なのです。
灘を逃れた人に対して警察、自衛隊などは対象してくれますが、いざ、究極な状況になった時は
行動するのは自分自身なのです。
究極な状況になった時には誰も助けてくれません。
だからこそ、普段の予知というか、そうなった時のシュミレーションが大事になってくるのです。
ちょっとした知識と準備で、運命を変えることになることもあるのです。
噴火により大きな噴石が降ってきました
こうなった場合は、多分というか、外に出たら命に係ることだと思います。
噴火後、地面に降下するまでに、火口からの距離にもよると思いますが、数分~十数分かかると思います。
噴火に気づくことが出来れば建物や屋根下に隠れるなどして、身を守ることが出来ると思います。
噴石は大きさにもよりますが、大概の場合は屋根を突き破って落ちてくることはあまりないと思われます。
- 噴火に気づいた場合には屋外に出ないようにしましょう。
- 外にいた場合は見た限りで頑丈そうな建物の中に移動しましょう
- どうしても屋外を移動するときはヘルメットをかぶりましょう。
これは命を掛ける覚悟があった場合のみにしたほうが良いと思います。
火山灰が降ってきました
火山灰は酸性のガス成分も含まれている場合がほとんどなので、鉄などを錆させます。
自分が住んでいる地域では過去に大噴火をおこし、その話をきける年齢の方もまだ元気でいます。
当時の話を聞いてみた限りでは、10~15分程度で辺りが1~2m先も見えないくらい真っ暗になったと
聞いています。
噴石と違い火山灰の場合は外部の移動は可能だとは思いますが、やはり危険なので出歩くのはお勧めできません。
直で灰に触れてケガをするなどすることは無いのでその辺は安心できますが、後長期的に
影響がある事が予想されます。
- 目、肺などの呼吸器に影響を及ぼします。防塵マスクがあるといいです。
- 火山灰が積もることにより、地面が滑りやすくなります。
特に湿気を含んだ場合、粘土上になり余計に滑りやすくなりますし
歩くことに事態が難しくなる状況になると思われます。 - 火山灰が40㎝程度つもり湿気を含んだ場合家が倒壊する可能性もあります。
(調べたところ16センチの灰に水を含んだ場合、1坪当たり1トンの重量になるらしいです)
30~40㎝積もったらそりゃもう・・・雪なんて問題じゃないですね! - 高所などの灰を清掃する場合、積雪も同じですが高所からの転落事故には注意しましょう。
空振による被害
空振とは爆発\的な噴火により発生する強い振動です。
この振動による被害は次の事が考えられます。
- 空気が振動することによりガラスが割れることがあるので、テープなどで飛散防止処理をすること。
- 割れたガラスでケガをすることも考えられるのでスリッパなどを履いておくと良いでしょう。
※極端ですが、ちょっとした爆発物が近くで爆発する!という感覚を持ってもいいかも知れません。
といった現象が起こりえるのです。
火山灰が降る中、ガラスが割れるといった最悪な状況にもなりうることを知っておきましょう。
火山ガスによる被害
火山ガスによる被害は、火砕流や泥流と比べれば少ないことに違いないです。
実例をネットで見つけたので参考までに!
1900年以降の火山災害での死亡者の約2.5 %にあたる1900名が火山ガスでなくなっています。
最も大きな火山ガス事故は、1986年、アフリカのカメルーン国で発生しました。
この事故は火口湖であるニオス湖の湖水に溶けていた火山性のCO2が約1 km3 突出しことによって発生し
1,734人が死亡、約7,000頭の牛が死にました。
また、1979年には、インドネシアのディエン高原でも
噴火によって放出されたCO2によって142人が死亡しています。
日本では、このように一度に多くの人命が奪われる火山ガス事故は発生していませんが
時々火山ガスによる死亡事故が発生しています。
この50年間に、28回の火山ガス事故が発生し、49名が亡くなっています。
これら事故の原因となった火山ガスの成分は、全体の80 %がH2Sです。次いでSO2が原因となっています。
SO2による事故は、阿蘇山で発生しているだけです。
阿蘇山は活動的な中岳火口からHClやSO2を多く含む火山ガスが放出されていること
その火口縁に年間100万人近い人が立ち入る観光地であること
これまで被害にあった人の多くは喘息の持病があり、低濃度のSO2によっても発作を起こしたことなど
阿蘇山のSO2によるガス災害は特殊です。また、日本でのCO2によるガス事故は、八甲田山だけです。
対 策
ガスの場合個人での対策はかなり難しいと思われます。
自治体の指示に従う、気象台の情報をみる!
などして対策を考えていかなければならないでしょう。
ガス災害の発生を防止し、人的被害を軽減するために自治体は
1)火山ガスの発生源の確認と噴出しているガスの特性と挙動を把握する
2)危険が予想される地域には柵などを設置するとともに危険を知らせる看板などを立てる
3)さらに必要があれば、草津白根山に設置されているような自動監視・警報システムなどを設置する
4)住民や観光客にガス災害についての広報活動などの施策を行うことが必要です。一方、火山地帯を行動する個人は
1)火山および火山ガスについての最低限の知識をもつ
2)立て看板に注意し行動する場所の危険性を認識する
3)危険区域に立ち入らない
4)決められたルートからはずれない、など個々に身を守る努力をしなければなりません。
このような行政の対策と個人の努力によって火山ガスによる被害の多くは防ぐことができると思います。
火砕流、泥流による被害
火砕流、泥流に関しては個人で対策出来ることは無いと思います。
出来ることをあえて言うなら、火砕流、泥流がどんな仕組みで発生し、どんな状況になったら
発生する確率が増えるのか?
そ言った事を知識として持っていれば、どうすれば安全に行動できるかなど
ある程度予測できるかと思います。
適切な行動を行える要因としては非常に有効だと考えます。
最初にも言いましたが、個人で対策するなんてほぼ出来ないと思います。
なので対策をするという観念は捨てて、鉄筋コンクリート造などの頑丈な建物に避難することが
一番の安全確保になると思います。
大概の場合は、避難勧告、避難指示がでると思いますので指示に従えば
対策を行ったということになるのではないでしょうか。
※火砕流は、高熱の火山岩塊、火山灰、軽石などが高温の火山ガスとともに山の斜面を流れ下る現象で、流下速度は時速100キロメートルを超えることもあります。
ただ、体験談ですが、火砕流もそうですが、泥流に関しても噴火が納まった後でも
起こるといことを知ってほしいです。
火山の表面に火山灰が積もり、雨など降った場合粘土上になった灰があるため
地中に雨水が浸透できずにそのまま泥流となり襲いかかるのです。
一つ言えるのがどちらも地形に大きく関係していることです。
主に谷間を流下してくるということです。
自分のいる場所が谷間の延長上にあのか?確認しておくことも重要ではないでしょうか。
まとめ
自分がいる地域では小噴火を何度かしています。
聞いた話ですが、地元の人間は慌てた様子で自宅に戻り情報収集、自治体への問い合わせなどしてたらしいです。
その一方で地域外からレジャー等で来てた人は「噴火だー」といって動画を撮り始め避難しようとする
気持ちが一切なかったということです。
もっと言えば、もっと近くに行って写真を写し行こうかな!?
なんて言ってる人もいたと聞いてます。
その地元の人は「ダメ!家に帰って待機してた方がいい」と言ってあげたそうです。
地元の人は、実体験をした人は少ないですが、どのような状況になったかという話は聞いているので。
どれだけ危険な状況か直感的に解っているのです。
なので地元の人が「危ないです」と知らない人に言うということは
「危ない」という言葉の裏には「そこにいたら・・・そんなことをしたら・・・死ぬんだ」
というふうに置き換えて理解していないからなのです。
こういった人は、根本的に火山に関する基礎的な知識が不足していたからだと思います。
そういう知識を持っていれば、噴火の前に煙が上がっているだけの状態でも
個人、自治体、気象庁が発信している忠告に真剣に耳を傾ける事が出来るのではないでしょうか。